Mac Proユーザーは何故「紅組」を愛するか(1)

2011年5月のHardmac.comに「Apple is dropping NVidia」という、私にとっては衝撃的な記事が見つかった。

PCの自作はかなり前から行っていたが、グラフィック・ボードの重要性に気付いたのはGeForce9800GT、MacProの8800GTと全く同じものだ。

NVIDIAのGPUアクセラレーション「CUDA」を有名にしたのは「™PEG」というシェアウエア(初期はフリー)だった。後に発展を続け、現在はペガサスという会社で「TMPEnc Video Mastering Works」など様々なバリエーションに広がっている。ずっとアップデートしながら使用しているが、どちらかというと分かりやすい民生向けのソフトになってきた気がする。しかしながら、例えばリバーステレシネやVBR、CBRの技術的水準は真似できない奥深さがある。

このソフトの環境設定ではっきり選択できるのが、レンダリングを「CPUのみに任せる」か、「CUDAを併用する」かだった。最も初期段階で「きゅーだ?」「くーだ?」が何か知らないまま、チェックをしておいたが、それが現在のGPGPU環境に通じる重要なポイントだった。

その当時のPC環境は、CPUのコアが1つのPentiumでOSはWindowsXPだった。現在のようにCPUがHyperThredではないので、重い処理、例えばMPEGのレンダリングのタスクを行うと、テキストに文字を打つことも困難な状態になった。いわゆるシングルタスクというものだ。

ところが「CUDA並列処理」を選ぶと、何故か文字を書く程度なら別のタスクが可能になった。まさかグラフィック・ボードが演算の肩代わりをしている理解したのはずいぶん後になってからだ。

さて大枚はたいて、2007年にMac Proを購入する際に選べたカードは「NVIDIA GeForce 7300 GT」と「 ATI Radeon X1900 XT」だった。ビデオカードに無知だったので、選んだのは高価だった方の「 ATI Radeon X1900 XT」だった。今にして思えば、いずれのカードもGPGPUという概念のない時代のものなので、どちらでも良かったと思う。

(「 GeForce 8800 GT」や「Quadro FX4500」「Quadro FX5600」は一般に「アップル製」だと思われているが、これらはアップデートカードとしてnVIDIAがOEMで販売したものだ。現在も「アップル・ストア」で販売されている高価な「Quadro」などの商品を「アップル製」と勘違いされている方が多いが、Mac Pro用として歴代のnVIDIA製品で唯一「アップル純正品」と呼べるものは「GeForce 7300 GT」と「GT120」の初期のものが最初で最後である)

初代Mac Proで行っていたことは、主にDVDの製作だった。Macユーザーとして「Final Cut Studio」内で全て処理したいと思っていたが、結論から云えばファイルからファイルの伝達を一つのグループ内で処理するには限界があった。つまり個別のファイル処理はそれに特化したソフトウェアで処理し、段階的に運んだ方が効率的で、結論までのプロセスを監視出来る。「Final Cut Studio」で一週間もレンダリングしたあげく、無残なものになって出てきた経験上「ホントに使えない」と思わざるを得なかった。

「Final Cut Studio」のコンセプトの破綻はここにあるだろう・・・。

(ちょうど昨日、日本のアップルから聞いたところでは「Final Cut X」、「Motion」などの大きなソフトウェアは開発を終了しているという)

さて「Apple is dropping NVidia」から約2年、2012年以降発売のMacの内蔵グラフィックにnVIDIAが次々に返り咲いている。

MacBookPro(Retina,15-inch,Eary2012-2013) ->「NVIDIA GeForce GT 650M」

iMac(21.5-inch,Late 2012) ->「NVIDIA GeForce GT 640M or 650M」

iMac(27-inch, Late 2012) ->「NVIDIA GeForce GTX 660M, 675MX, or 680MX」

全てnVIDIAに刷新されている。

これは何を意味するのだろう・・・続く

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