最近、映画作りで失敗したこと

多分、映画作品と言えるもので私が作った映画は「今朝も、駒場野公園で」というタイトルで、毎朝早朝公園に集まり、「ラジオ体操第一」と「ラジオ体操第二」の始まる前後を撮影したものだった。

撮影は全てコダックSuper8の「PLUS-X」と「TRI-X」ので行い、白黒ポジで現像した。それを訳あってテレシネ業者に頼んでHDではなくSDサイズのDVテープにしてもらった。「Adobe Premiere CC」で編集、「TMPGEnc Authoring Works」で他の短編と一緒に、DVDに加工した。思えばフィルムで映画を作ってきたプロセスで、この段取りは初めてのものだった。

私の記憶にカメラとフィルムがあれば、映画が作れるという思い込みがあったからだと思う。

これまで8ミリ映画作りのプロセスは、カメラで8ミリフィルムを撮影する。現像所に依頼したマスターフィルムを編集機(ムビオラ)で確認し、専用のスプライサーでカットして、スプライシングシートで貼り合わせていく。サウンドは、あらかじめカセットテープのように磁気塗布してあるものには、録音機能のある映写機か編集機で加工するなりしたもので、録音していた。

いざ、書きながらうんざりするほどのオール・アナログ処理だ。今でも映像作品の編集が一番楽しいという方は多いだろう。だが今思えば「UNDO」の効かない「マスター」を編集機で拡大・確認しながら、目見当や手頃なストップ・ウォッチを使い、概ね「勘」でつないでいっていた常識が、怖い感じもする。

このフル・アナログ製作は16ミリや35ミリなら、他に段取りがあるので可能かと思えるが、状態の良い機材やフィルム・デュープ作成が困難と考えると8mmの「スタンダード」な作り方は、とっくに終わっていたような感じを拭えない。

さて私の「今朝も、駒場野公園で」が、失敗に終わったかというと意外や面白い展開になった。テレビ創世記の技術的問題で、放送用のビデオ記録映像は一枚の画の描写に二枚の画を使う。我々がPCで使う方法を「プログレッシブ走査」と呼ぶのに対し、これを「インターレース走査」という。

DVDもインターレース走査を前提としているため、おおよそ普及している家庭用のテレビは、SD方式の映像を2走査を1画面にするため、2倍速の処理が行われ、タイムベースを正常に戻すため、遅延を正常化するため2倍速の処理が行われている。それぞれが異なる処理とは言い切れないため、4倍速もしくはそれ以上の複雑なプロセスで画像の鮮明さや、近年の解像度をあげるため「アップ・コンバーター」という名称を使うメーカーも多い。

私のDVDをかけて頂く機会があり、そのプロジェクターはHDMI端子登場前の製品で、15年ほど前のものだった。招かれたものが文句を言える筋合いはないが、黄色いコンポジット接続だ。ところが、このプロジェクターは24/ f(もしくは、23.97/ f) を思わせる映画の刻みを再生していたのだ。

PCを使ってタイトルを入れた部分だけ、30iの処理のままになっており、映画が刻まれた部分とのヒラメみたいなタイトル映像が同居する、失敗がはっきり見えてしまった。カラーパレットを全く意識していなかったことも大きい。

私の教訓は、目標の完パケのフォーマットを見定めておかないと、バタバタっと仕上げた時に、様々な再生機の表現に振り回されるということだった。

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