盗聴器を買う時代


時々、異業種の方と午前中にミーティングするのですが、特に重大な話をするわけでなく、他愛のない話の内容が、そのままWebのバナー広告に出た。どこでデータ化され、ネットにアップされたかを考えて、それはすぐ特定できた。

iPhoneのSiriと同様、アンドロイドも「OK Google」といえば、なんかするんだろうと思って、一度も使わずにいたが、先日設定をやり直した時、「OK GooGle」を案内に沿って、3回しゃべってから、どんな遠くでも反応するので、あの3回繰り返しが、テレビやラジオや、電車にのる人々の声から、私を特定する声紋の収集だった訳だ。

この間、久しぶりに世田谷に云った際、ある不動産屋さんで働いている友人に、その話をすると「iPhone は押さないと動かないから安心かもね」とやりとりをしていたが、Siriの起動のON/OFFという感覚は、我々が勝手に思っていることで、アプリを止めたと我々が勝手に思い込んでいるだけかも知れない。

そこで、紙とペンで「ホラ話・・・」と示し合わせ、「不動産屋でもうけて100億円腐ったわ、いる?」 とか「東京の高層ビルの値段は下がんの?」とか、「 東京の地価は2020年以降どうなんの? 」みたいなお金に関する真っ赤な嘘を、互いのiPhoneをテーブルに並べ5分ぐらい話して、お客さんのような挨拶をして帰った。

つまりアップルが何をするのか、分からなかったので、「Siri試し」を行ったわけだ。

結果、その日の夕方「不動産屋に対するイメージをお答え下さい、お礼に1000円差し上げます」という趣旨の電子メールが届いた。

名刺管理アプリ「Eight」で、私の名刺をスキャンした後輩のデータを利用して、Sansan.incという会社から発送されて来た。恐らく、GoogleやAppleの携帯にはそれら個人情報を我々が提供することに合意してたのであろう。
そして盗聴器つき音声認識スピーカー「Alexsa」「Google HOME」「LINEオーディオ」「Apple TV4K」などは家族の構成、暮らし、各人の嗜好の採集に使われるのだろう。これらIOTのデバイスが共通なのも理解できる。
もう携帯は手放せない。実に速やかで、鮮やかであった。
絶対とはいえないけれども、お子さまのためにいうと、これは人工知能(AI)のプログラムではない。だからこそ問題で、恐らくマックならiSightとかマイクに付加価値を付けたいと考えた奴がいて、広告や調査をするより、本人が今何が欲しいかを聞き出した方が手っ取り早いということになったのだろう。

そういうひらめきは仮にあるとして、多くの企業がまねし、まるでブームのように同様のアプリが大量に書かれ、今の今もデバイスにあわせて、より精度をあげるため、世界中で人の欲求をのぞき込み、欲求をかき立てるあらゆる戦略が練られているのだろう。

仮にそれで大もうけしたとして、それが楽しいのだろうか?

いつもは文章を書くと達成感があるのだが、今回は非常に強い敗北感が残る。表現として、1949年にジョージ・オーウェルが大人向けに「1984年」、子供向けに「動物農場」で、未来の世界を描き、人々がパソコンの仕事で疲れを感じ始めた、実際の1984年に東京国際映画祭でも上映された「1984年」を見た時に「こんな未来はいやよね」って確認し合ったのに・・・

そう、僕の記憶では主人公は夢の中だけ自由だった。

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